股関節のクロス内ねじれ姿勢を治す

 

脳性麻痺の股のクロス、内ねじれは本当に治せるか?

 脳性麻痺の股(また)のねじれ、クロス肢位、歩行は、その不安定性と動き、歩く事の効率の悪さもさる事ながら、本人達にとって精神的差別、抑圧をうけやすい苦痛をともなったものではないでしょうか。

①寝返りの出来ないクロス・内(うち)ねじれ肢位
②おすわりの出来ないクロス・内(うち)ねじれ肢位もある
③立つ時に出るクロス・内(うち)ねじれ肢位
④杖移動、歩行器移動に見るクロス・内(うち)ねじれ歩行
⑤杖なし歩きでのクロス・内(うち)ねじれ歩行など、色々な発達段階での内ねじれがあります。

 いずれも頑固であらゆる矯正をこばみつづけ、決して治る事のない脳性麻痺独特の股関節の内ねじれです。
 私の50年間の整形外科手術の中でもなかなか頑固で、決して美しく治る事はありませんでした。それはそれはむずかしいものでした。脳性麻痺の整形外科で最も難しい変形、姿勢です。

 クロス・内転変形に対しては、整形外科の内転筋手術のほかに内転筋注射、神経外科の閉鎖神経切除などの治療もあります。
 確かに整形外科も手術を合わせ、注射、手術は、注射手術が終わってすぐは、治療した施術者がみずから股を広げますと、確かにやわらかくなり、内転変形は一見よくなったように感じます。
 リハビリが終わり、家に帰ってお父さんやお母さんが股をお父さん、お母さんの手で広げようとすると確かにやわらかく開くでしょう。

 しかし、これらの整形外科を含めた治療では、本人が自力で股を広げ、正常に膝を前にむけて坐ろうとしても、立とうとしても、決して思うように美しく開いてくれない、という大きな欠陥があるのです。これまでの整形外科では基本的にねじりは治りません。

 内転筋を弱めるだけ整形外科治療では、脳性麻痺の内転クロスは治ったにしても、内ねじれの方も決して治らず、ぶかっこうな内ねじれ肢位は頑固に一生残る事になります。意外な一面です。よくよく調べますと、長、短内転筋という短い内転筋は、体をまっすぐに上むきに支えるのになくてはならない貴重な大事な外旋筋なのですね。これを整形外科的に切ったりゆるめたりしますと、体を支える力が弱まり、治療後の姿勢も美しくなく、ひよわさを感じ、安定性が増した満足感はありません。

 私達も従来の内転筋の整形外科手術をしていた時には、内転筋という大事な筋を切ってきたので、逆に機能が落ちてしまっていたのですね。
 これまでの整形外科手術に満足感がなかったのは当然ですね。さあ、お父さん、お母さん、今、股関節、そして膝関節の手術で、脳性麻痺の股関節内旋という、大きな課題を解決しようとしています。

動画1,2,3,4の脳性麻痺の股関節の内旋変形の治り方に注意してみてください。